スマートマネー理論(SMC)を活用するトレーダーにとって、リクイディティースウィープ(Liquidity Sweep)やリクイディティグラブ(Liquidity Grab)とインデュースメント(Inducement)は避けて通れない重要な概念です。大口資金が市場でどのように流動性を狩り、一般トレーダーをストップ狩りや誤ったエントリーへ誘導するかを理解することで、罠を避けつつ優位なトレードを展開できます。
本記事では、その仕組みや見抜き方、実戦での対処法まで詳しく解説します。
リクイディティースウィープとは何か?
リクイディティースウィープとは、多くのトレーダーが設定する目立った高値や安値(いわゆるLiquidity Pool=流動性が集中するポイント)を、スマートマネーが一気に「狩り取る」ような価格の急騰・急落の動きを指します。典型例はダブルトップの上抜けやダブルボトムの下抜け、水平線やトレンドラインのすぐ上・下に多くの損切り注文が集中しているポイントです。このような場所で価格を急速に動かし、大量のストップロス注文(損切り注文)を巻き込むことで流動性を獲得し、それから本来のトレンド方向に大きく動き直すのが一般的なパターンです。
リクイディティグラブとスウィープの違い・応用
似た概念にリクイディティグラブ(Liquidity Grab)があります。リクイディティグラブは一瞬だけ流動性ポイントにタッチしてすぐ逆方向に反転するパターンで、その場で流動性を獲得してすぐ動き直します。一方、リクイディティスウィープは流動性の存在するポイントである程度滞在し、「完全に掃除」してから本格的なトレンド転換や継続に動くイメージです。いずれにしても流動性を狩られた直後の反転ポイントは絶好のエントリー機会であり、見極めが勝率アップのカギとなります。
インデュースメントとは?
インデュースメントはスマートマネーが仕掛けるトレーダー誘導の「罠」のことです。市場参加者が普通だと考えるサポートやレジスタンスラインで価格の反発を「演出」し、それに乗ったトレーダーに損切りを置かせた後に急激に価格を逆行させ、大量の流動性を獲得するケースが典型です。例えば、サポートライン付近で一時的に上昇を見せてロングトレーダーを誘い込み、その損切りを巻き込むように急落させるパターンが挙げられます。
インデュースメントが発生しやすいのは、オーダーブロック付近や顕著な高値・安値、キリのよい価格帯など、多くのトレーダーが意識するポイントです。ただし、どのゾーンがインデュースメントになるかを事前に正確に判別するのは非常に難しいため、警戒心と経験を持って分析に臨むことが求められます。
つまり、リクイディティースウィープ(Liquidity Sweep)やリクイディティグラブ(Liquidity Grab)という動きを誘発するブロセスである「罠」がインデュースメントと考えると良いでしょう。
実践:罠を見抜く分析と対処法
- 流動性プール(Liquidity Pool)の存在を想定: 直近高値下、安値下、節目価格(キリ番)、主要サポレジなど流動性が溜まりやすいポイントを常に把握する。
- インデュースメント(リクイディティスウィープ/グラブ)直後にすぐエントリーしない: 狩られた方向と同タイミングで仕掛けず、冷静にBOSやCHoCHを確認した後、本命のオーダーブロックやSMC根拠が示されたポイントを待します。
- 複数時間足や波動構造の分析を重視: 上位時間足の流動性位置やトレンド傾向に基づき、インデュースメント確認後の逆張りエントリーポイントを特定する。
- インデュースメント後の反転サインを注視: 急騰・急落→出来高急増&反転を示すローソク足パターン(ピンバー、包み足)等、転換証拠を確認して優位性を確保。
まとめ
リクイディティスウィープ/グラブとインデュースメントは、大口資金が市場の流動性を狙って仕掛ける巧妙な罠です。これらの攻撃に引っかからないためには、流動性の溜まるポイントと価格の急変動と反転を冷静に見極め、SMCに基づく本命トレード根拠でのみエントリーすることが不可欠です。SMCの核心ロジックを理解し、流動性狩りを逆手に取る戦略を身につけて勝率と利益を高めていきましょう。