はじめに
近年、日本でも急速に利用者が増えている「プロップファーム」。審査に合格すれば証拠金を提供され、トレーダーは自分の資金をほとんどリスクに晒さずに取引できる仕組みです。魅力的な制度ですが、見落とされがちなのが「税務上の取り扱い」。収益を得た場合、日本国内居住者であれば必ず確定申告の対象となります。本記事では、プロップファームの収益を申告する際の基礎知識と注意点をわかりやすく整理します。
※本記事の内容は、あくまで一般的な知識や情報のみをもとに作成しています。
個人的な状況等に基づいた具体的な内容については専門家の方に相談いただくようお願いいたします。
1. プロップファーム収益は課税対象?
まず前提として、日本国内居住者の場合はプロップファームから受け取る収益(分配された報酬を出金/引き出した金額)は原則として課税対象です。
「海外からの入金だから申告不要では?」と誤解されがちですが、所得税法では国外から得た収益も含めて課税対象になります。たとえ海外送金で受け取っても、また仮想通貨で支払われても同じです。
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ThinkCapitalやBlueberry Fundedのケース → 海外法人からの分配/支払いになるが、これは「海外源泉所得」扱いで課税対象
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USDT/BTCなど仮想通貨で出金 → プライベートウォレットや取引所を経由しても「海外源泉所得」扱いで課税対象
いずれも課税逃れはできないため、必ず申告が必要です。
2. 確定申告が必要になるケース
確定申告の義務があるのは次のような場合です。
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給与所得者の場合:給与以外の所得が年間20万円を超えた場合
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専業トレーダーや個人事業主の場合:所得金額に関わらず確定申告が必要
つまり、会社員トレーダーで副業的に取り組む人も、年間20万円を超えた時点で確定申告の対象になります。
3. 必要書類と記録
確定申告に備えて、次のような資料を整えておくと手続きの際に役立つでしょう。
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プロップファームからの収益レポート(ダッシュボードや分配履歴)のコピーや記録
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海外送金の受取明細や履歴(銀行・Wise・仮想通貨取引所・ウォレット)
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経費関連の領収書(ネット回線などの通信費、パソコンなどの購入費、VPS利用料、TradingViewなどのツールにかかる費用、オフィスの家賃など)
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トレード履歴のスクリーンショットやジャーナル
税務署に求められた際に説明できるよう、最低でも5年間は保存しておくことが推奨されます。
4. 所得区分ごとの違い
雑所得扱いの場合
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給与所得などと合算して総合課税(住民税・所得税に影響あり)
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必要経費もある程度は計上可能
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利益額が少ないうちは、トータルの税金や手間を考えると有利な場合が多い
事業所得扱いの場合
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青色申告が可能 → 最大65万円の控除や赤字繰越が利用できる
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必要経費に計上できる幅が広がる
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専業トレーダーや事業として(ないしはそれに準する規模で)継続的に大きな収益を得る場合はこちらが有利
5. 注意すべきポイント
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USDT, BTCなど仮想通貨受け取りの場合も必ず課税対象
→ 海外取引所やプライベートウォレットへの送金でも「海外源泉所得」として課税対象である点に注意 -
他の収入(給与、事業、副業など)との合算による税率上昇に注意
→ご自身の働き方や収入状況により総合的な判断をするのが良いでしょう。 - 未申告はペナルティ(延滞税・無申告加算税)
→ これは当然ですね。支払う義務があるものは、仮に今は良くても後々余計に面倒になりかねないので、しっかり支払っておくのが吉ですね。 -
海外居住予定のトレーダーは税制上「非居住者」の扱いで大きく変わる
→ 税制上の日本非居住者である場合、「海外源泉所得」に関わる税金は日本においては課税対象ではないが、居住国では課税対象の場合があります。
どこの国でも脱税にはならないように、居住国の税制もしっかり把握し従うように気をつけましょう。※個別具体的な詳細が気になる方は、税理士など専門家の方へ相談してみると良いでしょう。
6. まとめ
プロップファームからの収益は、海外からの送金や仮想通貨であっても原則課税対象です。雑所得か事業所得かによって申告方法や税負担が変わるため、収益規模やトレードスタイルに応じて最適な区分を選ぶことが大切です。
また、当然無申告や記録不備はリスクが高いため、日頃から明細や経費を整理しておきましょう。税務はややこしく感じられますが、基本を押さえておけば余計なトラブルを防ぎ、安心してトレードに集中できます。総合的に見れば、しっかり対処しするのがベストでしょう。